ナイアシンの働きと飲み方の注意&実際に感じた効果

ナイアシンの働きと飲み方の注意
もくじ

ナイアシンとは

ビタミンB群の1つ。ビタミンB3。ニコチン酸とニコチン酸アミドの総称。

エネルギー産生、DNA修復、抗酸化に関わるビタミン。
魚、肉、穀物など様々な食物に含まれています。
体内で必須アミノ酸のトリプトファンからも合成されま

糖質、脂質、タンパク質、すべての代謝にかかわり、幅広い効果を持つビタミンです。

ナイアシンの働き

  1. 血流改善
  2. DNA修復
  3. アレルギー改善
  4. 脂質や糖質の分解
  5. 皮膚や粘膜の炎症を防ぐ
  6. 関節症、リウマチ改善
  7. 抗酸化、疲労回復
  8. アルコール分解
  9. 美肌
  10. 抗うつ作用・不眠解消等、メンタル全体の安定

「ナイアシンの副作用は長寿だ」by:エイブラム・ホッファー
ナイアシンの働きは幅広く、ホッファーはこんな軽口を言っています。

ナイアシンが不足すると起きる症状

ナイアシン不足の代表的な症状がペラグラです。

  1. ペラグラ

  2. うつ

  3. 幻覚症状・精神障害

  4. イライラ・不安

  5. 皮膚炎・舌炎・関節炎などの炎症症状

  6. 胃腸障害・下痢

ナイアシン不足の各症状は、潜在的ペラグラである」by:Kaufman HW

ナイアシンがなぜ精神症状や不眠に効くのか

ナイアシンと不眠

脳内で働く神経伝達物質のひとつにセロトニンがあります。

セロトニンは、感情のコントロールや神経の安定に深く関わっていて、精神を安定させる働きがあります。

このセロトニンは、必須アミノ酸のトリプトファンを材料としてナイアシンや鉄、葉酸、B6などの協力を得て合成されているため、ナイアシンが不足するとセロトニン不足になり、神経症状や不眠などの症状が起こります。

ナイアシンの摂取により滞っていたセロトニン合成がスムーズになるため、精神症状や不眠が解消されます。

栄養で睡眠が安定する仕組み
栄養には川の流れがあるよ。下流まで流すには上流でたっぷり流すのが大事。

ナイアシンフラッシュとは

ナイアシンフラッシュとは

ナイアシンフラッシュとは、ナイアシンを飲むことで末梢血管が拡張し、血流が促進される症状のこと。

全身の皮膚にちりちりしたかゆみを感じたり、赤くなったり、皮膚が熱くなったりします。
暑いお風呂に入ったときの、ちりちりしたかゆみに似ているなーと思っています。
苦手な方も多いですが、体がポカポカして、すっきり感があるので、わたしはけっこう好きな感覚です。
アミドだと物足りなく感じることも^^

フラッシュにより体にたまっていたヒスタミンが放出されるため、人によっては痒くなったり、湿疹が出たりもします。

このフラッシュの出方は個人差がとても大きいです。
体調にも左右されます(糖質を多く取る日が続くと激しく出やすい)。

このため、スタート時は高用量で始めないことが大切
ヒスタミンがたくさん溜まっている人は、アレルギー症状のような赤みやかゆみなどが激しく現れることがあります。

毎日少量ずつとっているうちに、溜まったヒスタミンがなくなってくると、フラッシュも起こらなくなっていきます。
(やめるとまたたまるので、しばらくお休みした後は、また少量から再開すること)

わたしは、このヒスタミン放出作用を利用して、春はちょっと多めに飲み、花粉症を抑えています。
くしゃみが始まった頃にしっかりとると、その年は花粉をスルーできるようになりました。

ナイアシンの選び方のポイントと飲み方の注意

  1. スタート時は小容量のもの(100mg程度)を選ぶ

  2. うつや不眠などで最初から高用量飲みたい人は、ナイアシンではなくナイアシンアミドを選ぶ

  3. 空腹時に飲まない

  4. 増量は時間をかけて少しずつ行う

  5. 日中に眠気が出たり過眠傾向が出たら減量する


最初につまづきやすいポイントに関しては、以下の記事でもまとめています。

いろいろ種類があるナイアシンの違い

ナイアシンの種類の違い

メーカーだけでなく、容量も種類もいろいろあって、わかりにくいナイアシン。
わたしもはじめはかなり混乱したので、それぞれの特徴の違いと気をつけたいポイントをまとめました。

上の画像はわたしが飲んでいるものですが、ほかのメーカーのものでも効果は同じなので大丈夫です。
主にフラッシュの強さが違い、それによる効果が若干異なります

いろいろありますが、ナイアシンまたはナイアシンアミドのどちらかでOK

  • まずはフラッシュのないナイアシンアミドを(500〜1000mg程度からスタートOK)
  • アレルギー症状を改善したいなどでナイアシンがよい方は、100mg程度の少量からナイアシンを
  • あるいは2つを併用

    わたしも併用しています。

通常のナイアシン(フラッシュあり)

スクロールできます
フラッシュの有無フラッシュあり
スタート時必ず100mg程度の少量からスタート
働きなど末梢血管を拡張し、血流を促進する
ヒスタミンを放出するためアレルギー改善効果がある

美肌、メンタル安定、不眠改善、関節炎等の炎症に効果あり
コレステロール値を下げる
注意ヒスタミンがたまりすぎている人には強いアレルギー症状が出るため必ず少量から始める
フラッシュが出なくなったら少しずつ増量する
100mg程度でスタートし、増やす場合は1年以上かけて1gくらいにするのが安心
日中眠くなったり過眠傾向が出たりしたら量を減らす
飲み方のポイント空腹時はフラッシュが激しく出るため食後に飲む
ビタミンCと一緒にとる(Cにヒスタミンを破壊する作用があるためフラッシュが軽くなる)
その他統合失調症、双極性障害の人は通常のナイアシンを飲んでもフラッシュしにくいため、通常のナイアシンからスタートできることが多い
最も効果が高いナイアシンがこの通常のナイアシン

はじめは何より容量に注意。高用量でスタートしないことが大切です。

徐放性ナイアシン

スクロールできます
フラッシュの有無フラッシュありだがゆっくり
スタート時必ず100mg程度の少量からスタート
働きなど末梢血管を拡張し、血流を促進する

美肌、メンタル安定、不眠改善、関節炎等の炎症に効果あり
効果の感じはほぼ通常のナイアシンと同じ
フラッシュがないぶん、アレルギー対策や血流改善効果は、通常のナイアシンに劣る
注意ゆっくりなため通常のナイアシンよりフラッシュは弱く感じる
フラッシュはあるため高用量でスタートしない
日中眠くなったり過眠傾向が出たりしたら量を減らす
飲み方のポイント空腹時はフラッシュが激しく出るため食後に飲む
ビタミンCと一緒にとる(Cにヒスタミンを破壊する作用があるためフラッシュが軽くなる)
その他どっちつかずなので、これを選ぶ意味はあまりないかな?と思っています。
フラッシュによる恩恵を感じたいならナイアシン、
フラッシュが苦手だけどうつなどで最初から高用量飲みたい人は、ナイアシンアミドがよいのかなと思います。

フラッシュフリーナイアシン(=ナイアシンエステル)

スクロールできます
フラッシュの有無フラッシュがほぼないナイアシン
ただし10%程度の人に軽いフラッシュが起こる可能性あり
スタート時500mg程度からスタート可
働きなど美肌、メンタル安定、不眠、関節炎等の炎症に効果あり
効果の感じはほぼ通常のナイアシンと同じ
フラッシュがないぶん、アレルギー対策や血流改善効果は、通常のナイアシンに劣る
注意日中眠くなったり過眠傾向が出たりしたら量を減らす
飲み方のポイント空腹時はフラッシュが激しく出るため食後に飲む
ビタミンCと一緒にとるとフラッシュがやや軽くなる
その他iHerbではナイアシンエステルを「フラッシュフリーナイアシン」と表記しています
検索する場合は「フラッシュフリー」で検索する。
どっちつかずなので、これを選ぶ意味はあまりないかな?と思っています。
フラッシュによる恩恵を感じたいならナイアシン、
フラッシュが苦手だけどうつなどで最初から高用量飲みたい人は、
ナイアシンアミドがよいのかなと思います。

ナイアシンアミド

スクロールできます
フラッシュの有無フラッシュがほぼないナイアシン
ただし1%ほどのごくまれに軽いフラッシュが起こる可能性あり
スタート時フラッシュがないため最初から高用量飲める
500mg〜1000mg程度からスタート可
働きなど美肌、メンタル安定、不眠、関節炎等の炎症に効果あり
効果の感じはほぼ通常のナイアシンと同じ
フラッシュがないぶん、アレルギー対策や血流改善効果は、通常のナイアシンに劣る
ナイアシンと違ってコレステロール値を下げる働きはないとされる
糖尿の治療や、アンチエイジング効果が期待できる
注意日中眠くなったり過眠傾向が出たりしたら量を減らす
飲み方のポイントうつや不眠症などスタート時から高用量飲みたい人はナイアシンアミドで始める
藤川先生は(現在は)統合失調症以外の人以外はナイアシンアミドを推奨しているそう
最初はナイアシンアミドから始めるのが安心

いろいろありますが、ナイアシンまたはナイアシンアミドのどちらかでOK

  • まずはフラッシュのないナイアシンアミドを(500〜1000mg程度からスタートOK)
  • アレルギー症状を改善したいなどでナイアシンがよい方は、100mg程度の少量からナイアシンを
  • あるいは2つを併用

    わたしも併用しています。

実際にナイアシンを飲み続けて起きた体調や肌の変化と印象

ナイアシンの効果・体験談

分子栄養学を学ぶ最初のきっかけになったのがこのナイアシンからでした。

ナイアシンを飲み始めたのは、分子栄養学を学び始める1年ほど前。
iHerbのレビューでたまたまみつけて気になって飲み始めたのがきっかけです。

このときはまだ高タンパク+低糖質食を始めておらず、マクロビ食がメインでしたが、
それでもとても効果がありました。

PMSが減り、感情のアップダウンや気持ちのざわつきがなくなり、よく眠れるようになってきて、サプリでこんなに効果があるんだ〜と驚いたのを覚えています。

飲む量の変化

  1. 最初は100mgからスタート。
    フラッシュしまくりでした。

  2. 1年後に高タンパク食を開始した頃は200mg/dayほど

  3. 量を増やしてもフラッシュしにくくなってきたので1年かけて1000mg/dayに

  4. 2年目は2000mg/day

  5. 3年目の現在は2500〜3000mg/day飲んでいます

飲むタイミング

ナイアシンは水溶性ビタミンなので、頻回摂取が効果的なのですが、
日中に飲むとぼんやりしてしまうため、夕食後にナイアシンアミドを1500mg、寝る直前にナイアシンを1000mgと夕方〜夜にまとめて飲んでいます。

寝る直前にナイアシンを飲むと体がポカポカして、お風呂上がりのようにゆるみ、リラックスして眠れます。

体調の変化と体感の印象

わたしの場合、もっとも効果を感じたのはメンタルの安定と不眠症が治ったことです。
糖質オフ+高タンパクでさらによくなりましたが、ナイアシンだけのときでも、とても効果を感じました。

欠かせないビタミンは多いですが、個人的にいちばんなくなったら困るのがナイアシンです。

現在飲んでいるナイアシンサプリ

現在は、

  • NOWのナイアシン500mg×2
  • Source Naturalsのナイアシンアミド1500mg×1

をメインに飲んでいます。
Source Naturalsのナイアシンアミドはタブレットがめちゃ大きいですが、1粒で済むので気に入っています。

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