【分子栄養学】高タンパクでつまづきやすいポイントと対処法

高タンパクでつまづきやすいポイント

高タンパク、糖質制限、メガビタミンで、最初につまづくポイントはみんな似ています。
わたしも同じところで失敗しています。

すぐに「合わない」と切り捨ててしまったらもったいないので、
みんながつまづきがちな代表的なポイントと、その対処方法をまとめました。

もくじ

高タンパク編

分子栄養学は土台となるタンパク質が最重要

お肉、お魚、卵などは胸焼けするから食べられない

胸焼けするからお肉が食べられない

タンパク質が吸収できないのもタンパク質不足


食べたタンパク質は、そのまま吸収されるのではなく、
消化酵素で小さなペプタイドやアミノ酸に細かく分解されてから吸収されます。


この消化酵素(消化酵素、ペプシン、トリプシン)も、タンパク質(アミノ酸)を原料に作られます。
このため、タンパク質が足りない人ほど消化酵素も足りなくなくなり、タンパク質がとりにくくなるという悪循環が起こります

おすすめしないこと

  • 「タンパク質をとると胸焼けするから自分にはタンパク質はあわない」
  • 「やはり日本人は和食である」

などと、とるのをやめてしまうこと。
消化能力はどんどん落ち、タンパク質不足の悪循環が加速します。

対処法

  • 少量からスタートして胸焼けや下痢をしなくなったら少しづつ1日に食べる量を増やす

  • 一気にたくさん食べず、一日に何度も分けてタンパク質を食べる

  • より吸収しやすいプロテインやアミノ酸類(グルタミンパウダー、EAAなど)を併用する

プロテインで胸焼けする、下痢する

胸焼けする、下痢する、便秘するからプロテインが飲めない

タンパク質が吸収できないのもタンパク質不足


食べたタンパク質は、そのまま吸収されるのではなく、
消化酵素で小さなペプタイドやアミノ酸に細かく分解されてから吸収されます。


この消化酵素(消化酵素、ペプシン、トリプシン)も、タンパク質(アミノ酸)を原料に作られます。
このため、タンパク質が足りない人ほど消化酵素も足りなくなくなり、タンパク質がとりにくくなるという悪循環が起こります

おすすめしないこと

  • 「胸焼け(下痢・便秘)するのは合わない証拠だ」
  • 「やはり自然でないものはよくないのだ」

などと、とるのをやめてしまうこと。
消化能力はどんどん落ち、タンパク質不足の悪循環が加速します。

対処法

  • 少量からスタートして胸焼けや下痢をしなくなったら少しづつ1日に飲む量を増やしていく
    タンパク質不足が重症の人は、プロテイン20g(60cc)×2/dayが飲めません

    5g×3/day(薄いプロテイン)でスタート。
    徐々にタンパク質の吸収能力が上がってくるので、プロテインの量を増やす。

  • 一気にたくさん飲まず、一日に何度も分けて飲む。

  • 飲めるようになった後にまた不調が出たら(よくあります)、いったん少量に戻す
    またここから少しずつ増やしていく

  • より吸収しやすいアミノ酸類を併用する。
    胃腸が弱い人はグルタミンパウダーがおすすめ
    グルタミンや胃潰瘍や胃炎の薬としても使われており、胃腸の保護作用や修復作用などがあります。

  • 消化酵素サプリを併用する
    iHerbなどで「消化酵素」と検索するとたくさん出てきます。

自然な感じがするからソイプロテインを選びたい

ホエイプロテインが苦手だからソイプロテインを飲みたい

プロテインはホエイ一択で。

ソイプロテインはホエイよりプロテインスコアが低いため、ホエイと同じ量をとってもうまく体内で利用できないようです。

「うつ消しごはん」の藤川先生のクリニックでも、ソイをホエイに変えてぐんぐん元気になる人が多いそう。

また、ソイプロテインの多量摂取は、甲状腺機能障害を引き起こす可能性があるため、
この理由でも、高タンパク食に利用するには不向きなプロテインです。

どのプロテインを飲んでいいかわからない

プロテインの種類が多すぎる

プロテインはホエイ一択で。

ホエイプロテイン、カゼインプロテイン、ソイプロテイン、ビープロテイン、エッグプロテイン(いちばんまずいかも)…といろいろな種類がありますが、ホエイを。
ソイを選びたくなる方が多いと思いますが、ソイプロテインはホエイよりプロテインスコアが低いため、ホエイと同じ量をとってもうまく体内で利用できないようです。

フレーバーについて

最初はノンフレーバー(味なし)よりも、フレーバーあり(味付き)のほうが飲みやすいと思います。
初心者のときに飲みやすい味は、チョコやココア系とフルーツ系フレーバー。

ブランドは、ビーレジェンドのものがいちばん飲みやすい気がします。
ビーレジェンドは、少量のお試しパックもあるので、それで味を確かめてからでもよいかもしれません。
あとは、コンビニなどでも売っているザバスの200mlタイプも最初の1本におすすめ。

facebookのメガビタグループを見ていると、
最初は味付きを購入し、だんだんノンフレーバーにあれこれ足すようになるかたが多いようでした。

慣れてきたら、価格を極めるもよし。味を極めるもよし。生産方法を極めるもよし。
オリジナルブレンドを極めるもよし。
ホエイプロテインならば、どれも体感できるほどの効果の違いは感じないと思います。

わたしもそのときどきでいろいろなものを試しています。

乳糖不耐性だがプロテインを飲めるのか

牛乳でお腹を壊すが、WPCプロテインよりWPIプロテインがよいのか?

乳糖不耐性の人は最初だけWPIプロテインにしてみる

ホエイプロテインには、WPIプロテインとWPCプロテインがあります(袋や商品ページに書いてあります)。

  • WPC=乳糖が含まれたホエイプロテイン
  • WPI=乳糖が除去されたホエイプロテイン


ただ、「乳糖不耐性だからお腹を壊す」と思っている人の中には、
乳糖不耐性なのではなく、タンパク質不足だからタンパク質が消化吸収できない人も多いよう
(胃も腸も消化酵素もタンパク質から作られる=タンパク質不足だとタンパク質の消化が苦手)

最初に心配だったらWPIで初めて、慣れてきたらWPCにしたらよいと思います。
価格もプラスアルファの工程が必要なぶん、WPIのほうが高めです。

高タンパクが継続できてくると、しっかり変化を感じられるようになるので、
最初の頃は気になっていた細かな違いも、気にならなくなります。

人工甘味料が不安だ

プロテインの人工甘味料が不安だ

不安な方はノンフレーバーのホエイプロテインを

人工甘味料が不安な方は、ノンフレーバーのプロテインを利用するとよいと思います。
デカフェや生クリームを足すと(動物性脂質は大切です)飲みやすくなります。

最初は成分より飲みやすさをとるのをおすすめしたい

でも、人工甘味料よりも日常的にとっているたくさんの糖質から起こる病気のほうがはるかに多いし、

味なしプロテインって初心者にはけっこうまずく感じるので、
まずく感じて飲めなくなるよりも、飲みやすさをとったほうがよいと思っています。
続けられることが大事なので。

わたしもマクロビを長くしていたので、
「よくないものを入れない」という考えに馴染みがあるし、いまでも惹かれますが、
「よくないものをいれない」ことや「デトックス」に専念していたときよりも、
高タンパク食で「毒を出せる体を作る」ことを心がけたほうが、はるかに元気になりました
悩んでいた化学物質過敏症もほとんど治っています。

わざわざたくさん取る必要はないですが、
甘味料や添加物にまで細かくこだわっていくとプロテインの値段もぐんと上がるし、
調べていくうちに混乱して、進めなくなってしまうと思います。

ちびちび飲んだり混乱して辞めたりするくらいなら、はじめは多少の甘味料には目をつぶって、
手に入りやすく、飲みやすく、買いやすい価格のものを選び、たくさん飲むことを心がけたほうが近道では、と思っています。

元気になったら、気力もお金も頭もまわるようになりますから、
その後で、甘味料や原料にもこだわったものを買ったらよいと思います。

一気に飲んで吐いた

プロテインやEAAを飲んだら吐いた

一気にたくさんとるより、回数を多く摂取するのが大事

はじめの頃は、早く治りたくて焦る気持ちがあるので、一気に飲んでしまうことがありますが、
タンパク質は食べ貯め&飲み貯めができません

血中のアミノ酸は4時間ほどでなくなっていくので、一気に多量に飲むよりも頻回摂取が大切です。

量に関しては、高タンパクが継続できてくると、気持ち悪くならなくなります。
わたしも最初はプロテイン(タンパク質量で)20gで吐いてしまい、15gをちびちび飲んでいましたが、いまは一気に30g以上飲んでもなんともないようになりました。

プロテインより飲みやすいからEAAをたくさんとりたい

プロテインではなくEAAをとりたい

EAAのみの大量摂取は危険かも。プロテインと併用で。

facebookのメガビタグループとEAAグループで、EAAの大量摂取が流行ったことがありました。
20g〜多い人だと1日100g。

数ヶ月の間は、みんな肌がメキメキきれいになったり、髪の毛が生えたりと、
絶好調な声が続いていたのですが、あるときから不調の意見がわっと出てくるようになりました。

起こっていた症状としては、

  • 躁状態
  • うつ状態(PMSやつわりのような感じ、だるい、吐き気、頭痛、動けない…etc)

傾向としては、男性は躁の方向へ、女性はうつの方向へ振れることが多いようでした。
これらの症状がまったくなく、絶好調のままの人もいました。
この違いがどこから来るものなのかはわかりません。

藤川先生は「EAAパラドックス」説を立てましたが、まだあまりぴんと来ていません。

なんとなくの推測ですが、消化不要な形でアミノ酸がどっと入ってきた結果、
そのアミノ酸をまわすための栄養素(補酵素など)が足りなくなるのかな?という気がしています。

わたしはうつの方向へ振れました。
わたしもグループのみんなと同じように、
めきめきと肌がきれいになり、顔が引き上がって若返り、内側から輝くような肌になっていったのですが、
だんだんと、朝から体がだるく、吐き気がし、椅子から立ち上がれないようになってしまいました。

このあたりで変だと気づきましたが、
問題は、顔が若返ったり、目に見える部分が明確によくなっていくので、EAAのせいで不調が起きているとは気づきにくいことです。


EAAは排気量の多いバイクのようなイメージです。
馬力が強くスピードが早く、一気に遠いところまで行けるけど、操作を誤ると事故が起きるよという感じ。

病気の人など、プロテインが飲めない人でもとれたり、風邪で何も食べられないようなときでも飲めたり、とっても便利なものではありますが、慎重に使う必要があると思っています。

多くても1日15g以下が安心

藤川徳美先生の推奨量は、1日4~5gほど。
わたしは、朝5g、日中5gと、1日10g前後にとっています。
たくさん飲んでいた頃の顔に戻りたいですが、不調が出ないこの量に落ち着きました。

EAAの増量はどうぞ慎重にしてください。

薬だって効かないのにプロテインやサプリが効くわけがない

薬だって効かないのに

薬タンパク質が体に満ちると薬も効きやすくなる

薬は代謝を阻害するため、
代謝のもととなるタンパク質が不足していれば、薬の効果も出にくく、副作用も出やすくなります

体にタンパク質が満ちてくると、薬も少量で効くようになり、いずれは断薬もできるようになります。

高タンパクを継続して体作りをするうちに少量で薬が効くようになり、
「いつの間にか薬を飲むのを忘れていた」となるのが理想だと思います。

難しいと感じた人は、いつもの食事にプロテインとビタミンCを足してみる

何からはじめていいかわからない。難しい。

まずはいつもの食事にプロテインを足してみる

覚えることがたくさんあって難しいという人は、最初はいつもの食事のまま、
プロテイン(とできればビタミンCも)を1日2回飲むことからはじめてみるのもおすすめです。


1日2回のプロテイン(とビタミンC)だけでも、
3ヶ月も続けたら体が楽になるのを感じられるし、お肌もきれいになってくるので、
これはいけるかも?という体感がつかめるのではないかなあと。

高価な化粧品を使ったり美容ドリンクを飲んだりするよりも、
プロテインを飲んだほうが肌もずっときれいになるし、

最初のハードルはなるべく小さくのほうが挫折しにくいかなーと思っています。


プロテインも、まずは、飲みきりのパックのものだと手軽に始めらるので、ザバスの200mlタイプもおすすめ。粉より割高になりますが、最初のプロテインによいと思います。
外出時や旅行中にも便利で、わたしも定期的に購入しています。
お子さんのはじめてのプロテインにも。

ミルク味は甘味料なし(甘味料なしは貴重)。脱脂粉乳のような味で牛乳感覚で飲めます。
わたしの住んでいる地域にはないのですが、都会だとコンビニなどにもあるようです。


またはビーレジェンドのお試しパックもおすすめです。大袋を買う前の味のお試しや、旅行に便利。

サプリ編

サプリでつまづきやすいポイントは、こちらの記事にまとめています。

iHerbでいつも購入している愛用品たちはこちらにまとめています。
価格などの比較にどうぞ。

糖質制限編

糖質制限でつまづきやすいポイントは、こちらの記事にまとめています。

参考文献はこちらにまとめています。

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もくじ